脾の臓腑後編
2011/10/13 Thu
4. 同じ土で中焦を司り、栄を吸収する脾と胃の違い。
脾は湿邪を受けやすく、乾燥を好み、湿を嫌うとされる。
胃は熱邪を受けやすく、潤を好み燥を嫌うとされる。
(井案)
脾は乾燥に強いのですが、湿気には弱いのです。
特に下からジワジワと来る湿邪は下腿に浮腫と言う形で現れ、
全身の関節に波及致します。
脾は肌肉を司ります。
これは皮下組織の領域の働きを支配しています。
脾の力が弱くなるとこの皮下組織の水分排泄力が弱くなります。
よって水が停滞してしまいます。
だから下腿の浮腫を診ると、
脾の力が弱くなったという見方があるのです。
胃は陽腑なので、熱を受けやすいのです。
よって胃は潤(うるおい)を好み燥を嫌うとされています。
これは胃が熱で体液を消耗するので潤を好むわけです。
また胃は熱を受けやすい為に乾燥を嫌うのです。
その為に熱邪を受けて胃熱証となります。
その胃熱を他の臓腑に伝えます。
その為に精神病や便秘などが起こることになります。
この時に湯液では調胃承気湯などを使用いたします。
また胃の熱で食欲の亢進が起きます。
これを消穀善飢(しょうこくぜんき)と言います。
その他、顔面痛(三叉神経痛)や歯茎特に上歯の歯茎が腫れ痛みます。
5. 脾は血を作り出し、血を統制する。
脾は水穀から精気を吸収して血を作り出します。
そしてその血を統制するのです。
血が不足すると血虚証となり、顔色は黒く、
唇は荒れ、四肢の痺れ感等が起こるのです。
更に進めば脾陰虚証になり食欲不振から無力感、食後の膨満感
陰虚証による虚熱で手足が火照り、微熱が続きます。
これが熱病と間違えられて、解熱剤などで益々悪化してゆきます。
また血が多くなると肝に貯蔵出来なくなり瘀血となって、
随所に停滞したり出血が起ったりいたします。
これが鼻血、歯茎の出血、血便、血尿、月経過多が現れます。
(以前に出した質問の回答)
質問10 漢方での病気の一つに気の停滞があります。
皆さんは、この気の停滞をどの様にして解消されていますか。
若しくは、気分が落ち込んでいる時に皆さんはどの様にして、
そんな自分から脱出されますか。
(今回は、色々な人の意見を載せました)
1人目 これは 簡単です?!
「気は長く 心は丸く 腹立てず 人は大きく 己は小さく」
=大徳寺 内大仙院
一方 私は気を遣わず 気を抜いて 気分のよくなるようなことを する。
つまり 我侭三昧に 生きれば宜しいのです なぁんちゃって。
2人目 気分が落ち込んでいる時と一緒で、
体操や呼吸法で循環を良くします。
3人目 気の通りをよくするために 鍼治療を受ければよいけれど、
その治療をしてくれる機会がない場合はどうしているかといいますと、
私は、「冷やさないこと。」で「体を温めること。」
で気の停滞を解消するようにしています。
1番日常的なことは「風呂」 シャワーではなく、
浴槽に体を沈めることです。
小さめの浴槽でも、後ろに寄りかかるようにして、
全身の力を抜くようにすると肩や手、
腰周りが浮かんでくるような間隔になります。
「着るもの。」には 特に肌着には気をつかいます。
今は、軽くて暖かい素材のものが各種出回っていますので、
重ね着をしても着膨れて動きにくくなることはありませんね。
夏でも肌着はかかせません。 冷房での冷え対策です。
それから、マッサージです。 顔にクリームなどを塗る時に、
軽擦だけではなく顔面の経穴を軽くしあつします。
体は、特に胃の調子を崩しやすく、
気戸や庫房あたりが自分でふれても痛いとかんじるほど反応しています。
中心から外へと、軽擦しています。
4人目 うーん、 そういう特技があったら私にも教えてもらいたいです。
成り行きに任せて時間が解決してくれるのでしょうか。
もしくは、人と話をすることくらいでしょうか。
5人目 まっいいっか! を10回ほど繰り返すと、
本当にまっいいっか!と思えてくるそうです。 (笑う)
6人目 体操をしたり、呼吸法をしたりしています。
時間があれば、見川先生(那須の精神科医)のように
布団に丸まって寝たいなあと思います。
(井案) 見川先生は神棚を作って手を合わせていました。
物事に感謝する事が必要だとも言っていました。
私もやってみるかな。
7人目 ケーナを吹きまくるのですが、
笑顔が良いとあるのでやってみます。
(井案)ケーナは南米の縦笛です。
コンドルが飛んでいる曲が有名です。
高音が出せます。この高音は人の気持ちを、
和らげる働きがあるそうです。
8人目 1番いいのは、落ち込む原因から、
遠く離れてしまえば良いけれど、
いつもそう言う訳には行きません。
落ち込みの軽いうちに、「歌う」 カラオケでなくても、
好きな歌を歌い、踊りまくります。
音楽にあわせて、体を動かすと いい感じ。
例えば「宇宙戦艦ヤマト」や「虹と雪のバラード」など、
大声で歌った方がよさそうな曲を選びます。
今気に入っているのは、「おしりかじり虫」です。
これは、歌詞を聞いているとニッコリしてくるからいい感じです。
それでもダメな時は、「寝る。」布団をかぶって、眠たくなくても寝ます。
他に、ガイドヘルパーさんと出かけた時、世間話をしている時に、
気持ちが明るくなる話しが出てくることがあります。
適度に親しい人との会話も、落ち込みから解放される方法でないでしょうか。
9人目 自分が不幸だな~と考えるようになると、
今まで褒められた事や運が良かったことを色々思い出す事で、
自分はラッキーな人間だと思うようにいたします。
(井案)これ良いですね、
少し違いますが、以前に今日の良い事だけを日記に書くと聞いた事があります。
10人目 まあーいいか。 と気を取り直します。
校正が間違ってないかと、悩んでも、
直ぐに「まあーいいか!」です。 ウフフ…イノ
(井が案ずるには)
お釈迦様のお言葉に「心は自在に転ずる」とあります。
この意味は、自分の心が意識に引っ張っている事だそうです。
自分の考え一つで良くなったり、悔やんだりするのです。
物事は良く考えれば良くなるし。
悪く考えれば悪くなって行きます。
漢方的に言いますと、気が不足して、
気の作用が低下すると、気虚証に成って行きます。
気虚証は身体に力が入りません。
気は陽ですから、気虚証が進めば外寒が起こります。
(これは後で解説します)
これでは身体を暖める力がありません。
さらに進むと陽虚証になります。
陽虚証は更に表虚が酷くなり段々と身体は冷えきって行きます。
ここまで行くといくら恒温動物の人間でも落ち込んで行きます。
これを治療するには肺、腎、脾の3経の経絡を使います。
(この方法も後で解説します)
これを防止するには諸気を司る肺を治療するのです。
肺が虚せば少気(呼吸量の減少)が起きます。
酸素が入らなければ身体は燃えません。
身体は段々と冷えて行きます。
よって初期の肺経の治療で防止する事が出来るのです。
東洋医学は未病治である事を思い出して下さい。
以上で福岡に送った原稿が終わります。
脾は湿邪を受けやすく、乾燥を好み、湿を嫌うとされる。
胃は熱邪を受けやすく、潤を好み燥を嫌うとされる。
(井案)
脾は乾燥に強いのですが、湿気には弱いのです。
特に下からジワジワと来る湿邪は下腿に浮腫と言う形で現れ、
全身の関節に波及致します。
脾は肌肉を司ります。
これは皮下組織の領域の働きを支配しています。
脾の力が弱くなるとこの皮下組織の水分排泄力が弱くなります。
よって水が停滞してしまいます。
だから下腿の浮腫を診ると、
脾の力が弱くなったという見方があるのです。
胃は陽腑なので、熱を受けやすいのです。
よって胃は潤(うるおい)を好み燥を嫌うとされています。
これは胃が熱で体液を消耗するので潤を好むわけです。
また胃は熱を受けやすい為に乾燥を嫌うのです。
その為に熱邪を受けて胃熱証となります。
その胃熱を他の臓腑に伝えます。
その為に精神病や便秘などが起こることになります。
この時に湯液では調胃承気湯などを使用いたします。
また胃の熱で食欲の亢進が起きます。
これを消穀善飢(しょうこくぜんき)と言います。
その他、顔面痛(三叉神経痛)や歯茎特に上歯の歯茎が腫れ痛みます。
5. 脾は血を作り出し、血を統制する。
脾は水穀から精気を吸収して血を作り出します。
そしてその血を統制するのです。
血が不足すると血虚証となり、顔色は黒く、
唇は荒れ、四肢の痺れ感等が起こるのです。
更に進めば脾陰虚証になり食欲不振から無力感、食後の膨満感
陰虚証による虚熱で手足が火照り、微熱が続きます。
これが熱病と間違えられて、解熱剤などで益々悪化してゆきます。
また血が多くなると肝に貯蔵出来なくなり瘀血となって、
随所に停滞したり出血が起ったりいたします。
これが鼻血、歯茎の出血、血便、血尿、月経過多が現れます。
(以前に出した質問の回答)
質問10 漢方での病気の一つに気の停滞があります。
皆さんは、この気の停滞をどの様にして解消されていますか。
若しくは、気分が落ち込んでいる時に皆さんはどの様にして、
そんな自分から脱出されますか。
(今回は、色々な人の意見を載せました)
1人目 これは 簡単です?!
「気は長く 心は丸く 腹立てず 人は大きく 己は小さく」
=大徳寺 内大仙院
一方 私は気を遣わず 気を抜いて 気分のよくなるようなことを する。
つまり 我侭三昧に 生きれば宜しいのです なぁんちゃって。
2人目 気分が落ち込んでいる時と一緒で、
体操や呼吸法で循環を良くします。
3人目 気の通りをよくするために 鍼治療を受ければよいけれど、
その治療をしてくれる機会がない場合はどうしているかといいますと、
私は、「冷やさないこと。」で「体を温めること。」
で気の停滞を解消するようにしています。
1番日常的なことは「風呂」 シャワーではなく、
浴槽に体を沈めることです。
小さめの浴槽でも、後ろに寄りかかるようにして、
全身の力を抜くようにすると肩や手、
腰周りが浮かんでくるような間隔になります。
「着るもの。」には 特に肌着には気をつかいます。
今は、軽くて暖かい素材のものが各種出回っていますので、
重ね着をしても着膨れて動きにくくなることはありませんね。
夏でも肌着はかかせません。 冷房での冷え対策です。
それから、マッサージです。 顔にクリームなどを塗る時に、
軽擦だけではなく顔面の経穴を軽くしあつします。
体は、特に胃の調子を崩しやすく、
気戸や庫房あたりが自分でふれても痛いとかんじるほど反応しています。
中心から外へと、軽擦しています。
4人目 うーん、 そういう特技があったら私にも教えてもらいたいです。
成り行きに任せて時間が解決してくれるのでしょうか。
もしくは、人と話をすることくらいでしょうか。
5人目 まっいいっか! を10回ほど繰り返すと、
本当にまっいいっか!と思えてくるそうです。 (笑う)
6人目 体操をしたり、呼吸法をしたりしています。
時間があれば、見川先生(那須の精神科医)のように
布団に丸まって寝たいなあと思います。
(井案) 見川先生は神棚を作って手を合わせていました。
物事に感謝する事が必要だとも言っていました。
私もやってみるかな。
7人目 ケーナを吹きまくるのですが、
笑顔が良いとあるのでやってみます。
(井案)ケーナは南米の縦笛です。
コンドルが飛んでいる曲が有名です。
高音が出せます。この高音は人の気持ちを、
和らげる働きがあるそうです。
8人目 1番いいのは、落ち込む原因から、
遠く離れてしまえば良いけれど、
いつもそう言う訳には行きません。
落ち込みの軽いうちに、「歌う」 カラオケでなくても、
好きな歌を歌い、踊りまくります。
音楽にあわせて、体を動かすと いい感じ。
例えば「宇宙戦艦ヤマト」や「虹と雪のバラード」など、
大声で歌った方がよさそうな曲を選びます。
今気に入っているのは、「おしりかじり虫」です。
これは、歌詞を聞いているとニッコリしてくるからいい感じです。
それでもダメな時は、「寝る。」布団をかぶって、眠たくなくても寝ます。
他に、ガイドヘルパーさんと出かけた時、世間話をしている時に、
気持ちが明るくなる話しが出てくることがあります。
適度に親しい人との会話も、落ち込みから解放される方法でないでしょうか。
9人目 自分が不幸だな~と考えるようになると、
今まで褒められた事や運が良かったことを色々思い出す事で、
自分はラッキーな人間だと思うようにいたします。
(井案)これ良いですね、
少し違いますが、以前に今日の良い事だけを日記に書くと聞いた事があります。
10人目 まあーいいか。 と気を取り直します。
校正が間違ってないかと、悩んでも、
直ぐに「まあーいいか!」です。 ウフフ…イノ
(井が案ずるには)
お釈迦様のお言葉に「心は自在に転ずる」とあります。
この意味は、自分の心が意識に引っ張っている事だそうです。
自分の考え一つで良くなったり、悔やんだりするのです。
物事は良く考えれば良くなるし。
悪く考えれば悪くなって行きます。
漢方的に言いますと、気が不足して、
気の作用が低下すると、気虚証に成って行きます。
気虚証は身体に力が入りません。
気は陽ですから、気虚証が進めば外寒が起こります。
(これは後で解説します)
これでは身体を暖める力がありません。
さらに進むと陽虚証になります。
陽虚証は更に表虚が酷くなり段々と身体は冷えきって行きます。
ここまで行くといくら恒温動物の人間でも落ち込んで行きます。
これを治療するには肺、腎、脾の3経の経絡を使います。
(この方法も後で解説します)
これを防止するには諸気を司る肺を治療するのです。
肺が虚せば少気(呼吸量の減少)が起きます。
酸素が入らなければ身体は燃えません。
身体は段々と冷えて行きます。
よって初期の肺経の治療で防止する事が出来るのです。
東洋医学は未病治である事を思い出して下さい。
以上で福岡に送った原稿が終わります。
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