陽実証は外熱  陰陽虚実論(5)

2010/12/18 Sat

陽実証は外熱 陰陽虚実論5
 
1 陽実証=外熱(がいねつ)を表す。

症状は身体に熱があります。

出典は素問の調経論です。

(てい のたまわく)
帝曰

(ようさかんなれば がいせつしょうじるは なんぞや)
 陽盛生外熱奈何 

(ぎはく もうさく)
岐伯曰 

(じょうしょう つうりぜず すなわち ひふ ちみつ)
上焦不通利 則皮膚緻密

(そうり へいそく げんぶつうぜず えいき もれでることをえず)
腠理閉塞 玄府不通 衞氣不得泄越

(ゆえに がいねつする)
故外熱

(井案)

体表に気血も邪気も集まった事を意味しています。

精気も邪気も充実しているのです。

身体の体表部では邪気と精気の

拮抗した激しい戦いが展開されています。


強い        体表部では     強い 
外部の邪気  ⇒ 激しい戦い ⇐←  精気
            ⇓
           発熱
    体表部に現れる熱が発生します。外熱するのです。
    しかも腠理が塞がり発汗していません。


これは一般的な風邪(体力の有る人)です。

この時は気血が余りに表部に集まり過ぎて、

多くは表実証を表していて、

腠理(毛穴)が緻密になり、塞がっています。

これでは発汗がされる訳にはゆきません。

さらに体温は更に上がって行きます。

発熱を起こしている子供を擦って見て下さい。

身体ばかりが熱くて、汗が出ていません。

よって治療は発汗を促します。

発汗すれば、熱は体外に出ます。

皆さんも発汗して風邪を簡単に治した経験があると思います。

現代医学は風邪の免疫が出来るまで、

5日ほど掛かります。

なんて悠長な事を言っていません。

発汗すれば、直ぐに効きます

(但し、陽実証の熱だけです。診断は後半に)

この発熱に氷嚢を当てたり、身体を冷やしたりすると

毛穴が塞がり、益々熱は下がりません。

水枕の氷や氷嚢は身体の表面の

数センチしか熱を取りません。

肝心の熱は出ないで溜まる訳です。

本当に体内の熱を取りたければ、

身体を流れている、血液を冷やさないと無理です。

しかし、血液を取り出し、冷やすのは無理です。

発汗をさせれば、身体の熱は下がります

氷嚢はハッキリ言って、日本人の悪習です。

これが全体を診る東洋医学の凄い所です。

この時の解熱剤も感心できません。

それよりかは、発汗させる材料と

少しの熱を与える事です。

よってお湯を与えれば良いのですが、

そのお湯に少しの発汗剤が必要です。

発汗剤!と考えないで、簡単に、

普段の生活の中で、食べると汗が多く出るものと言えば、

主婦の方はピン!と来ますね。

そう言えば昔、母がやってくれた!

と思い出す人が居られるはずです。

そのことをコメントで皆さんに教えて下さい

陽実証の症状は体表面の熱です

病位病状は陽で患者には体力はあります。

主症状は外熱が起きています。

発汗が有りません。

熱の症状は激しいです。寒気も起こります。

鍼灸では陽経の瀉法や瀉血を行います。

これは見事に効果が発揮できます。

また、発汗を促すために、

後頸部の刺鍼をします。

後頸部や肩背部の刺鍼は身体の内部の気血を

体表部に集める働きがあります


この時は身体の内部(奥)の気血は犠牲になります。

身体は外邪に対しているのに、胃腸をかまっておれません。

戦争に喩えると、

外地に精鋭兵士を出したならば、

内地は空っぽになるのと同じです。

これを他の発熱(内熱)で行うと大変です。

内地で戦争が起きているのに、

外地に兵士を送り出しては治まりませんね。

よって内熱の患者さんに瀉法や瀉血は

いかに危険な事であるかが分ると思います。

見せ掛けだけの治療は、

患者さんの為にも止めた方が良いと思います。
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テーマ : 鍼灸
ジャンル : 心と身体

コメント

Secret

ネギ

クイズですね。

ネギを首に巻くのはどうでしょうか?

たまご酒はおいしくなくて飲めませんでしたが、風邪気味の時には母があったかいうどんを作ってくれた思い出があります。

あと、ショウガやネギがたっぷり入った餃子もいいようですね。

子どもの熱が虚熱か実熱か?は発汗で見分けるのですね。
今まで、汗の見方が頭にすっと入って来ずだったので、再確認できました。
先生いつもわかりやすい説明をありがとうございますv-7

No title

お湯に少量の塩とか・・・?(発汗したあとで、ミネラル補給するということで飲ませたほうがいいのかな?塩自体に温め効果はあるのかな?)

風邪といえば、しょうが湯でしょうか。私はよくひきはじめに飲みますが・・・・。

意外とわからないでやっている「よさそうなこと」が多いですね。

食べ物についてでなくてすみません^^;

子供たちが幼稚園の頃の夏休み、北海道の妹のところへ一ヶ月程滞在していたときがありました。パートナーが長期不在もあてのことでした。
関東では、動けば身体も熱くなって、外気も湿気も温度も高くなっても汗で身体の温度調節がうまくいておりました。
しかし、北海道の気候は全く違う・・・。それも一ヶ月もおりますと、身体の調節機構がおかしくなるのですね^^;つめた~い風と空気なのに、お日様はじりじりと照りつけ、湿気はなくからりとしている・・・。
まだまだ幼児期、身体を動かすのが半端でなく、日頃から子供観察していた私は、子供の汗のかかないのに『まずい!』と直感・・・。案の定兄弟二人して二度も熱を出しました。症状はな~んにもありません。熱のみです
。その頃、漢方をかじっていたので、医師に見てもらうことはせず、やはり発汗を促すことをいたしました。
子供からは、とてもいい経験させてもらってます。
先生の講義で更にしっかりインプットされました。
ありがとうございます☆

MGR さんのネギ

どれもお母さんの愛情一杯ですね。
ネギは肺を温めるので大変に良いですよ。
私の聞いた話ではネギを煮て
その汁を一杯飲まされたら、
風邪が治った話があります。

玉子酒はアルコールが逆上せるのを
玉子のたんぱく質で気を下げて温める方法です。
これは発汗剤ではないので、
風邪が少し進行して少陽病の時に良いと思います。

生姜も良いですね。
お腹を温めるのと、咳を鎮めてくれます。
発汗は表虚か表実かを判断します。

虚熱は微熱や盗汗で判断します。
何時か傷寒論を簡単に講義したいと思います。
風邪はバッチリだと思います。

紅ちどり さんへ

発汗には塩が必要です。
塩は身体を温めます。
ロシアでも昔はたんぱく質の代わりに
身体を温めるのに塩を使っていました。
よって取り過ぎで、短命だったと聞いています。

生姜は身体を温めます。
だからすし屋で生魚で身体を冷やした後で
ガリと食べるそうです。
寒いカナダも炭酸飲料が飲みたいので、
ジンジャーエールを開発したらしいです。
これらは全て恩師小寺敏子先生の受け売りです。

この様に国により色々な知恵で
良い事を行っています。
迷信だまやかしだと否定する前に
何でこれが良いのかを考えたり、
良かったら取り入れる心が必要です。

風邪の引き初めで生姜となると・・・
紅ちどりさんは虚証タイプですね。
桂枝湯なんかが良いようですね。
葛根湯や麻黄湯は飲まない方が良いようですよ。



∞万華鏡∞ さんへ

夏休みの北海道は良いですね~
私はカニ族をしたことがありました。
北海道は広いですね~
そのに夏の一ヶ月も居た最高ですね。
しかし子供の発熱は大変です。
でも大事に至らなくて良かったですね。
面白いお話を聞かせて頂きました。
これは熱射病の軽いのだと思います。
汗が出ないので、体温が下がらなかったのでしょうね。
これを冷やしたら熱が中に篭り大変でした。
発汗させた事は最高に良い治療法でした。

流石にお母さんの観察で助かった分けですね。
子供は急に変化したしますから、
何時も気を付けていないと大変な事になります。
父親は疎いのであてにはなりません(笑う)

子供の治療は脈が取れませんから
普段から大人の治療法で切経を経験すれば、
子供にも十分に対応が出来ますから、頑張った下さい。

No title

「風邪のひきはじめに葛根湯!」と思い込んでおりました。飲むことが多いです。今後は気をつけなくては・・・・・。いいものだと思ってました。

ジンジャーエールは大好きです。

紅ちどり さんへ

葛根等は発汗剤ですから、
表実証の人で
未だ発汗していない人に使います。
表虚証の人は
既に発汗している人は桂枝湯を使います。
いずれも寒気(悪寒)がなければなりません。
ここを間違えると大変です。
実は風邪薬は陰性の麻黄細辛附子湯もあるのです。
その外に色々有りますから、
その時の症状か病証によって使い分けます。
その内に傷寒論での風邪引きだけに絞って
ブログを立ち上げたいと思います。
これは鍼灸の勉強にもなります。
恩師小寺先生に教わった事は山ほどあります。
宜しかったら、これを順序良く進めて、
皆さんに公開したいと思います。

プロフィール

(井案)

Author:(井案)
好漢堂のブログへようこそ!
東洋医学をもっと身近に感じてもらいたいので、
このブログを開きました。
質問を気軽にして頂ければを思います。

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