繆刺論篇第63-21.耳の中を風が通る南朝

2016/07/25 Mon

繆刺論篇第63-21.
耳の中を風が通る難聴

今週のマイ吉君です。

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手形の連発です。

将来は政治家に成るのかな?


今回の謬刺編は難聴です。

実は現在、私は電子レンジ、オープントースターの

あの「チーン」の音が聞こえないのです。

「ブス」や「ブチ」にしか聞こえません。

治療をすると少し聞こえますので、

レンジの機械の故障ではありませんね。

そこで、何処を治療するかを紹介致します。


(訓読)
邪於手の陽明之絡に客すれば、

人をして耳聾、時に音を聞かず、

手の大指の次指の爪甲の上の端を

去ること韭の葉如を刺す。

各一痏、立ちどころに聞こゆ。

已え不るは、中指の爪甲の上、

肉與交者を刺す。

立ちどころに聞こゆ、

其の時に聞え不る者は、刺す可から不也。

耳中に風を生ずる者も、

亦刺すこと之を此の数の如し、

左は右を刺し.右は左を刺す.


マイ吉君も手伝いです。

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耳に手を当てて、お爺ちゃんの手伝いです。

(ジョージ)

 邪が手の陽明大腸経の絡に宿れば、

人は耳が聞こえなくなります。

何故に音が聞こえなくなるのか?

耳の奥にある有毛細胞が音を感知して、

脳細胞に送るのですが、

加齢により、有毛細胞の機能が低下して

高音が感知し辛くなります。

これが、高齢者の高音性難聴と言われるのです。

しかし、ここでは普通の人が突然に聞こえなくなる事で

突発性難聴と言われています。

これは原因不明です。

この時は、手の大指の次指の爪甲上端を去ること

韮葉の如くの商陽穴を各々1回刺します。

立ちどころに聞こえるようになります。

しかし、それでも聞こえない者に対しては、

中指の爪甲の上で、肉と交わる所に刺すと書かれていますが、

これは中指の先端の様ですが、

諺解では、心包経の中衝穴の説が多い。

これは耳の前後に通じているからだとしています。

中衝は中指小指側で

他に、

肘や腕の痛みに対して用いています。

しかし、これだけ治療しても聞こえない者は

鍼で治療は行いません。無理です。治りません。

これが老人性の高音域難聴だと思われます。

 それから耳の中で風を生じている者とは、

耳の中で風の音がする者の事で、

ずばり、耳鳴りの事です。

これも同じ様に刺して治療しなさい。

左が病めば右を取り、右を病めば左を取ります。

老化による、老人性難聴は治らないですね。

その内に補聴器を購入するかな?

しょっちゅうお見舞い

2016/07/18 Mon

暑中お見舞い申し上げます。

私が墮墜して、はや2カ月ですが、流石に歳の関係でしょう。

未だに痛みが全身に走る状態ですが、皆さんの鍼治療のお陰で、
少しずつですが、動ける毎日でありがたいです。

今年は如何なっているでしょうか。

未だ梅雨は明けていないのに、
今年の熱中症で病院に搬送だれる人は去年を大幅に上回っている。

しかも、多くは65歳以上である。

水分摂取を油断するのでしょうね。

筋肉は確実に衰えているのです。

筋肉の減少は保水力も失い、痙攣も起きます。

確実にサルコペニアに向かうのです。

薬に頼らずに運動をしなさい!

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暑いので公園の噴水で遊ぶマイ吉君

暫らくすると四人に1人が65歳以上になる異常な状態に成る日本、
世界的にも珍しい平和憲法を改正に賛成しているのが国民の半数以上に成ってしまった。

研究会のメンバーのお母さんが、先日70歳のドライバーの信号無視の車に横断歩道上で跳ねられました。

実に傷ましい酷い話です。

世界的に見てもテロ、クーデターと色々物騒なニュースが飛び交っています。うかつに外を歩けないのかもしれませんね。

この様に、しきりに悲しんだり、驚いたりして楽しまない者を治療するのも、墮墜の治療に準じられるのだから、

あらためて衝陽穴の治療を挑戦してみますかね。

先日博多祇園山笠の追い山の写真が届きました。

15日に行われた迫力のある写真で、その勢いを伝わって来ます。

良いショットです。(無断借用をごめんなさい)
博多祇園山笠追い山

唐津や他の街も山車が出ますが、博多の勢いは凄い物があります。

この山車は引いているのではなく、
約1トンを担いで5キロを走るのはビックリです。

狭い路地も勢い良く走り抜けるのにも驚きがあります。

勿論、5キロを交代なしでは走れません。

常に担ぎ手は次々と交代しています。

山車の駅伝の様ですね。これからが本番の夏です。

担ぎ手は組み全体の2割です。

6割は後を付いて走っています。

残り2割は年寄りで、とても担げませんが、
付いて走る事で励みに成っています。

歳を取っても運動は重要です。

若い時は何気ない物でも、年を取ると何気に億劫うですね。

これからは気を取り直して運動を意識的に行わなくては活けません。

今も高尾山に登る準備(リュック、ストック、ヤッケ、シューズ、ニッカetc)は万全ですが、気力とお供がいないのが残念です。

1人の登山は危険です。

経絡治療では、本当は解説したくないのですが、

次回は難聴に挑戦致します。

けがに

2016/06/15 Wed

繆刺論篇第63-20.怪我2

前回は人が高い所から落下して

外傷を受けました。
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マイ吉の模擬転倒です。

子供は体重が軽いから怪我も少ないのですが、

老人は体重が有るし、骨がモロイから大変です。

墜落した事による、外傷から、

内出血などで血の流れが阻害されました。

これは血が内部に停滞して、

瘀血(悪血)になります。

この為にお腹がパンパンに張って

大小便不通の症状を起こしたのです。

悪血とは部分的停滞血液と考えて下さい。

この時は、先ずは、

お通じを付けるために承気湯のような

お薬を服さねばなりません。

承気湯は漢方薬で下剤ですが、

下痢を目的としていません。

気を巡らす薬と考えた方が良いようです。

落下して、外傷を受けた人は、

筋骨に障害を受けている事が多いので、

以下のように、順に治療するのです。

古文に入ります。

(古文)

此れ上厥陰之脉を傷ぶる。

下も少陰之絡を傷ぶる。

足の内踝之下然骨之前を刺して。

血脉より血を出だす。

足跗(そくふ)上動脉を刺す。

已え不れば三毛の上を刺すこと。

各一痏(いちい)。血を見て立ちどころに已ゆ。

左は右を刺し。右は左を刺す。


(ジョージ)

治療順位ですが

1.身体の上部は厥陰肝の脈が傷つけられています。


これは筋が肝蔵、骨は腎蔵の支配を受けているのと、

肝は中焦、腎は下焦と考えられます。

従って足の内踝の下の然谷の前を刺すのです。

またこの付近の血脈から血を出させる。

これは謬刺編の最初に出て来ましたので、

皆さん記憶に在ると思います。

次は、

2.身体の下部は少陰腎の絡が傷つけられるのです。

足の跗上の動脉部の胃経の衝陽の穴を刺します。

何故に胃経かと驚いてください。

王冰注では

「胃の原也。刺す事3分、留める事十呼吸、灸するは3壮すべし」

と書かれています。

張氏は肝経の太衝穴にしています。

こちらの方が良いようです。

衝陽穴は解谿から足指に向って撫で下ろし、

止る所で動脈の拍動が触れます。

胃経の瀉法ならば陥谷穴=兪木穴。

木剋土も良いようですね。

それでも癒えかければ、

三毛の上の大敦穴を各々1回刺します。

大敦穴=井木穴は普段では痙攣性の疾患に用います。

血を見たら立ちどころに治ります。

この際に左が病む者は右を取り、右を病む者は左を取ります。

次の文が面白いです。

(古文)

善く悲驚して樂ま不るは。

刺すこと右の方の如し。

(ジョージ)

しきりに悲しんだり、驚いたりして

楽しまない者を治療するのも

右の方法に準じて行います。

この付録を諺解では衍文と言っていますが、

これは何かの恐怖で

ビクビクしている人を指しているようですね。

この様な精神的動揺を起こしている人を

足の刺鍼で治せるのは嬉しいですね。

前然谷穴と衝陽穴の治療を試したく有りませんか。

是非にお試しあれ。

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マイ吉君は圧迫に堪えているのか、嬉しいのか、

彼の心境は わかりません。

ここまで繆刺編を進んで来ましたが

まだまだ、半分も進んでいません。

このまま進んでいても、何時終わるやら。

私も今回の怪我で体力の衰えを痛感したしました。

そこで、早く経絡治療を終わりたいと思いますので、

未だ残っている、肝虚証と肺虚症を

進めたいとも思うのです。

今後は少し方針を考えたいと思います。

今は得意技の決断は先送り戦法モードです。

63-19.怪我

2016/06/06 Mon

繆刺論篇第63-19.怪我

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マイ吉君が乗馬中です。

漢方薬にも面白いのがあります。

名前は「治馬墜及一切筋骨損方」と言います。

次の通り、落馬しても、馬車に引かれ、

筋肉や骨が損傷して時に使います。

古代の交通事故に当たるのでしょう。

お腹の古い悪血(特殊な)を下すに

「大黄シャ虫丸」があります。

これらは良く効く漢方薬でした。

今回は墮墜(だつい)の話です。

人が「だつい」したのです。

音で聞くと、脱衣場の雰囲気があります。

(古典)

人が墮墜する所有りて、

惡血内に留まり、腹中滿脹し、

前後するを得ず。

先ずは利藥を飮む。

此れ上は厥陰之脉を傷ぶる。

下は少陰之絡を傷ぶる。

(ジョージ)

研究会では

足元が滑る、脱衣場で転倒したのです。

と言うと受けました(笑)

これは単に高い所から落ちたのですね。

または転倒して、怪我を致しました。

これが、講義後1年弱で、自分が

経験できるとは夢にも思いませんでした。

受傷時に表面的な怪我が無くても、

身体の内部は色々と障害が起きているのです。

この場合は後から後から辛い症状が出て来ます。

交通事故で外傷が少なくても、

後遺症で悩む状態に似て居ります。

恥ずかしい話ですが、

実は5月の連休後に実際に経験いたしました。

私は還暦の頃は体力の減少とは

あまり感じては、いなかったのですが、

古希近く成ると、さすがにダメですね。

信じられませんが、気が付かない内に

筋力は確実に落ちていました。

発端は走ろうとして、その瞬間に

地面に真正面から転倒致しました。

まるで水の張っていないプールに

活きよいよく、飛び込んだようでした。


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現場の地面です。

水はけを良くするのか、デコボコ構造です。

走り始めた途端の為に、

地面に飛び込む形で転倒した時には、

ここに左指先を突っ込んだのです。

全体重が指先と手首に掛かりました。

肩関節にも衝撃が走りました。

左中指先の肉がえぐれました(涙)

血がポタポタと地面に吸い込まれてゆきます。

痛いというよりも、気が動転していました。

取り敢えず、急いで帰宅して、

食塩水(生理的)で指先を洗い

剥がれていた、肉片をくっ付けました。

その後、手全体が張れ始め

手の痛みが出てきたのです。

次の日に近くの病院に行きました。

中指の包帯の処置だけして、

破傷風の注射をされました。

膝を擦りむいていましたが、

別段痛みもなく、処置をしませんでした。

ところが、老人ですね。

後から、後から痛みが出てきます。

手が腫れてきて鍼を持つことが困難です。

もちろん、握れないし、指を曲げると痛みが走ります。

手の腫れが引けば痛みも治まると思っていたのですが、

これが甘かったのです。

数日経っても痛みが引きません。

転倒時に右手は手根で受けていたので

内出血だけで、無事でしたが、

左指の五本全部突き指をしていました。

普通は指の固定ですが、

五本も無理です。

突き指の整復は数日が勝負ですが、

既に日が経過していますが、

1本1本自分で整復してみると、

やっと、指は握れるようになったのです。

その後の身体全体が大変でした。

左臀部の筋肉の痛みと、

痙攣が起きて来ました。

これは強烈です。

痛みで、倒れてその場をのた打ち回ります。

自分でも如何して良いのか、

ただ、痛みが引くまで、耐えるだけです。

山の神の鎮痛剤と胃薬のほかに

モーラステープを臀部に貼って耐えました。

山の神の門前の小僧が

お腹は大丈夫なの?

あ!便秘に成っているのに気が付きました。

直ぐに大黄シャ虫丸を服用して便を出しました。

受傷時ならば承気湯で良いのですが、

日にちが経っているのでシャ虫丸にしました。

お陰で、気持ちよく出ました。

遅く成りましたが、奇麗に悪血を処理できました。

自分の身に起こると動転するからでしょうか、

今回は何かと後手、後手です。

外部からの強い刺激から、お腹の中の変調を来し、

お腹が張って来て、硬結も作ります。

普通この腹部硬結は足の治療で取れるのですが

状態が酷く成ると、利薬を飲ませると

小便や大便がスムーズに出るようになり、

腹部の異常を改善できるとされています。

研究会の人に鍼の治療をして貰い、

治療後は殿部の痛みが改善して、

安静にしていれば良かったのですが、

皆で近くに外食に行くも、

帰り道は痛みで歩けなくなったりしました。

回復は時間が掛かります。

今回の山の神と会員の皆さんに助けてもらいました。

次回は治療部位を解説します。

目が痛い!

2016/05/30 Mon

繆刺論篇第63-18.目が痛い!

所のジョージです。

西武球場でのバラ園に行ってきました。

素晴らしい薔薇が会場いっぱいに咲いていました。

目を凝らして、

会場をぐるぐる回りました。

中でも、ガーデニングが気に入りました。

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お庭のミニュチアですが夢がありました。

お隣の遊園地にも寄ったのですが、

平日ですから、殆どお客が居ません。

遊具もお客待ちで動いていません。

乗り放題でした(笑)

以前は子供を連れて遊ばせました。

懐かしい場所です。

バラの棘が刺さったのではありませんが、

今回は目の痛みです。

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マイ吉君は目が痛むのではなく

「居ない、居ないバー」ですね。

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可愛く、元気で育っております。

娘に感謝です。

(古典 謬刺論)

邪が足の陽蹻之脉に客すれば、

人をして目が痛ましむる

この経 目の内眥より始まらしむる

外踝の下の半寸の所に各々2回刺す。

左は右を刺し 右は左を刺す。

十里を行く頃ばかりにて癒える。




いつものジョージです。

この足の陽蹻之脉とは奇経です。

奇経とは正経ではないのです。

正経のバイパスと言った感じです。

目尻から身体の横を流れて足の外側に行きます。

古典では81難経に載っております。

ここには八奇経の経絡と病証が載っています。

この病は「陽引きつり陰緩むに用いる。」

と成っております。

この意味は何を言っているか分かりますか?

陽が引きつる。陰が緩む?

人の身体の陽の部分が引きつりを起こす。

逆の陰の部分が緩んでグニャグニャになるむムム?

軟弱男か?

どの様な病気でしょうか?

我々の教科書での症状では

この「目が痛む」も書かれています。

それは難経のとこの謬刺編を引用しているのです。



目が痛むのに

足の外踝の下に治療点を求めるのは

いささかビックリでしょうが、

これは経験からの記載ですので、

効果は充分なはずですが、

目が痛むだけでは

どの様な眼疾患かわかりません。

目の痛む眼疾患は数々あります。



そこで、単に目が痛めば、

それを改善すると考えると良いと思います。


治療穴は外踝の下方直ぐの所に在る申脈穴です。

申脈穴の取穴ポイントは、
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外踝の直ぐ下に取ります。

離れすぎない事です。

離れると効果が少ないのです。

その次が問題です。

十里ばかりを歩かせるのです。

十里と言えば大変な距離ですが

当時の十里は今の4キロ程度です。

これは運動させるのが目的なのでしょう。


歩行は結構な運動に成ります。

歩いていると後頭部の筋肉も動きますし

ここで重要なのは

リズムを持って歩くことです。

すると副交感神経も優位になります。

普段の緊張状態から解放されます。


これをウインドーショッピングと

勘違いされる人が居ますがダメです。

あくまでも手を振って歩くだけに集中して下さい。



今も臨床研修生の為の資料を作っていますと

右目が痙攣を起こすのです。

眼性疲労かも知れません

少し痛みも出て来ましたので、

早速に左足の申脈にブシ、ブシと2回刺しました。

しかし、今は歩けない事に気が付きました。

歩いていないと、確実に筋肉は落ちていますね!


プロフィール

(井案)

Author:(井案)
好漢堂のブログへようこそ!
東洋医学をもっと身近に感じてもらいたいので、
このブログを開きました。
質問を気軽にして頂ければを思います。

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